01基材
高強度繊維を用いて、丸八グループにおいて培ってきた製織技術や編成技術を用いて製造する強化基材となります。
2軸基材、一方向(UD)基材、立体構造基材などを中心とした繊維強化基材です。
- 使用材料
-
炭素繊維
ガラス繊維
アラミド繊維
高強度ポリエチレン繊維
液晶ポリマー繊維
その他高強度繊維 など
技術
経編
経編とは、繊維をループ状の編目をタテ方向に連結させて基材を製造する編成技術です。
繊維を横並びに数百本から数千本で用いて一定幅を有した基材を製造する編成技術の総称となります。
- シングルラッセル
- 90度UDラッセル
- ステッチボンド
- ダブルラッセル
シングルラッセル
- シングルラッセル
-
ラッセル編は経編の中でも比較的繊度の高い繊維を使用し、編目の粗い編物などに優位性を有する編成技術です。
シングルラッセルとは、1面のみに編目を構成する基材となります。- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~3,300
長さ(M) ~500
最大巻取径(mm) ~1,500
90度UDラッセル
- 90度UDラッセル
-
90度UDラッセルとは、90度方向にのみ強化繊維を真直に配列させた状態で、ラッセル編によりその繊維を把持した基材となります。
90度方向のみに高強度繊維の性能を発揮し、全体的には編物のドレープ性に優れた形状追従性を発揮します。- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~3,200
長さ(M) ~500
最大巻取径(mm) ~400
ステッチボンド
- ステッチボンド
-
経編ニット技術を用いてステッチ編成する事で異種のシート材を一体化させるニット基材です。
表裏層と内層において異なる特性の素材を用いたサンドイッチ構造材などに適しています。- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~2,100
長さ(M) ~500
最大巻取径(mm) ~800
ダブルラッセル
- ダブルラッセル
-
ラッセル編は経編の中でも比較的繊度の高い繊維を使用し、編目の粗い編物などに優位性を有する編成技術です。
ダブルラッセルとは、3面構成(1面x中間面x1面)となり3次元構造を有する基材となります。- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~2,400
長さ(M) ~500
最大巻取径(mm) ~800
技術
織物
織物とは、タテ方向、ヨコ方向に繊維を交差させる事で織物を作製する技術です。
繊維を横並びに数百本から数千本で用いて一定幅を有した基材を製造する製織技術の総称となります。
- 標準クロス
- 0度UDクロス
- 90度UDクロス
- ハイブリッドクロス
- 薄層開繊クロス
- テープクロス
標準クロス
- 標準クロス
-
製織技術を用いた0度と90度の織物構造を設定した2軸の強化基材です。
炭素繊維のレギュラートウからラージトウまで標準クロス材として製造しています。- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~1,000
長さ(M) ~200
最大巻取径(mm) ~500
0度UDクロス
- 0度UDクロス
-
製織技術を用いた0度の織物構造を設定した1軸の強化基材です。
炭素繊維のレギュラートウからラージトウまで標準クロス材として製造しています。- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~1,000
長さ(M) ~200
最大巻取径(mm) ~500
90度UDクロス
- 90度UDクロス
-
製織技術を用いた90度の織物構造を設定した1軸の強化基材です。
炭素繊維のレギュラートウからラージトウまで標準クロス材として製造しています。- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~1,000
長さ(M) ~200
最大巻取径(mm) ~500
ハイブリッドクロス
- ハイブリッドクロス
-
様々な仕様や用途に応じて、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維やその他の高強度繊維を組合せする事で製織するハイブリッドクロスです。
- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~1,000
長さ(M) ~200
最大巻取径(mm) ~500
薄層開繊クロス
- 薄層開繊クロス
-
高強度繊維を幾つかの適した手法を用いて繊維束中の1本1本の繊維をほぐし、繊維束中で横並びに配列させる事を「開繊」と言います。
これにより繊維束形状が円形から扁平形状になり、これらを用いて製織する織物は通常の繊維を用いる事に比べて厚みの薄い織物の製造が可能となります。- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~1,000
長さ(M) ~200
最大巻取径(mm) ~500
テープクロス
- テープクロス
-
シート状の材料をテープ状にスリットして製織を行い織物を製造します。
物性に方向性を有する材料などには有効であったり、シート状のままでは実現できないドレープ性が要求される場合に有効となります。- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~1,000
長さ(M) ~200
最大巻取径(mm) ~500
02PPG材(プリプレグ材)
プリプレグとはPre-Impregnation(事前に樹脂を含侵させておく)が語源となっています。
この様にPPG(プリプレグ)材は繊維強化基材にマトリクス樹脂を浸み込ませた(=含侵させた)成形材料となります。
繊維と樹脂の有効な組合わせで相乗効果を狙う事で高性能なパフォーマンスを発揮する成形材料です。
また丸八ではコーティング材など樹脂を用いた加工品の総称をPPG材としています。
- 繊維材料
-
炭素繊維
ガラス繊維
アラミド繊維
高強度ポリエチレン繊維
液晶ポリマー繊維
その他高強度繊維 など
- PPG用樹脂材料
-
熱硬化性樹脂
エポキシ など
熱可塑性樹脂
エンプラ系:ポリアミド系ポリカーボネート など
スーパーエンプラ系:PPS、PEEK など
技術
熱硬化性PPG材
丸八では熱硬化性PPGに用いるマトリクス樹脂について自社内で配合を行っています。
これにより熱硬化性PPGが要求される高強度、高剛性、軽量性に加えて用途に応じた機能性付与が可能となります。
加えて、一方向(UD)材、クロス材、ランダム材などの基材から、用途・成形加工法に合った選定が可能です。
- マトリクス樹脂配合
- 一方向 PPG
- クロス PPG
- ランダム PPG
マトリクス樹脂配合
- マトリクス樹脂配合
-
エポキシ樹脂を中心にした熱硬化性マトリクス樹脂の配合・攪拌を行っています。
主剤と硬化剤や添加剤、フィラー材などの組合わせにより適正な機能性を発現させます。
一方向 PPG
- 一方向 PPG
-
高強度繊維を所定幅範囲内にタテ方向に配勾させマトリクス樹脂を含浸させたシート状成形材料となります。
- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~1,000
FAW、RC、VFなどは広範囲に設定できます
クロス PPG
- クロス PPG
-
クロス基材にマトリクス樹脂を含浸させたシート状成形材料となります。
- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~1,000
FAW、RC、VFなどは広範囲に設定できます
ランダム PPG
- ランダム PPG
-
ランダム配向基材にマトリクス樹脂を含浸させたシート状成形材料となります。
- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~1,000
FAW、RC、VFなどは広範囲に設定できます
技術
熱可塑性PPG材
熱可塑性樹脂をマトリクス樹脂としたプリプレグ材料です。
一方向(UD)材、クロス材、ランダム材などの強化形状から、用途・成形加工法に合った選定が可能です。
リサイクル・リユースの観点から環境配慮にも適合した材料です。
- 一方向 PPG
- クロス PPG
- ランダム PPG
一方向 PPG
- 一方向 PPG
-
高強度繊維を所定幅範囲内にタテ方向に配勾させマトリクス樹脂を含浸させたシート状成形材料となります。
- 仕様(組織含む)
- 【中融点タイプ】
幅(mm) ~1,000
FAW、RC、VF、MPTなどは広範囲に設定できます
【高融点タイプ】
幅(mm) ~500
FAW、RC、VF、MPTなどは広範囲に設定できます
クロス PPG
- クロス PPG
-
クロス基材にマトリクス樹脂を含浸させたシート状成形材料となります。
- 仕様(組織含む)
- 【中融点タイプ】
幅(mm) ~1,300
長さ(mm) ~1,300
FAW、RC、VF、MPTなどは広範囲に設定できます
【高融点タイプ】
幅(mm) ~500
長さ(mm)~500
FAW、RC、VF、MPTなどは広範囲に設定できます
ランダム PPG
- ランダム PPG
-
ランダム配向基材にマトリクス樹脂を含浸させたシート状成形材料となります。
- 仕様(組織含む)
- 【中融点タイプ】
幅(mm) ~1,300
長さ(mm) ~1,300
FAW、RC、VF、MPTなどは広範囲に設定できます
【高融点タイプ】
幅(mm) ~500
長さ(mm)~500
FAW、RC、VF、MPTなどは広範囲に設定できます
技術
コーティングシート材
クロス基材、ニット基材、から不織布基材などのシート基材の形状安定化や機能付加を目的とした水系コーテイング加工のご紹介です。
丸八では2004年からこれらの工程で環境配慮の観点から溶剤フリーの製造ラインを整えています。
- ホットメルトコーティング
- 水系コーティング
ホットメルトコーティング
- ホットメルトコーティング
-
通気性を有するカーテンスプレーコーテイングや防水性を有するフィルムコーテイングなど、それぞれ用途・目的に適合した加工方法によって、ニーズに適切に対応したコーティングシートのご提案を必要に応じ基材の製造から行っています。
材料についても、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系など幅広いバリエーションにて対応しています。
また、これらシート材にボンデイング加工やスリットテープ加工なども行っています。- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~1,000
長さ(M) ~500
最大巻取径(mm) ~1,000
水系コーティング
- 水系コーティング
-
用途・目的に適したコーテイング剤と加工方法によって、ニーズに適切に対応したコーティングシート材の製造を行っています。
また、これら基材のボンデイング加工やスリットテープ加工なども行っています。- 仕様(組織含む)
- 幅(mm) ~1,000
長さ(M) ~500
最大巻取径(mm) ~1,000
03PF材(プリフォーム材)
丸八におけるPF材(プリフォーム材)とは、基材やPPG材を用いて加工された中間材料である積層板材や、中間部材である易形状成形材やパイプ材となります。
技術
自動積層板成形・検査システム
角度材裁断・連結装置、自動積層装置、多段プレス、C-スキャンを連結し、大型積層板の成形加工、非破壊検査までの大量生産を行うことが可能です。
- 積層板材
積層板材
- 積層板材
-
プリプレグシートを設定した角度に裁断・連結し角度材を作製した後、任意のパターンで積層し、これを多数枚同時成形・検査して最大□1,300mmまでの積層板を大量生産できるシステムです。
検査はC-スキャンや超音波厚さ計を使用して□1,300mmまでの大型積層板を非破壊で行うことが出来ます。- 仕様(組織含む)
- 最大加工サイズ:1,300×1,300mm
設定可能配向角度:0/90/-30/30/-45/45°
成形仕様:真空成形
技術
プレス成形
30t/200t/500tのシングルプレスを保有し、積層板などの加工や簡易賦形成形が可能です。
- 積層板材
- 易形状中間部材
積層板材
- 積層板材
-
プリプレグの積層材や再生材ペレット、フォーム材などを使った成形板加工が可能です。
- 仕様(組織含む)
- 最大加工サイズ:500 x 500mm
易形状中間部材
- 易形状中間部材
-
高さ(深さ)50mm程度までの簡易形状の賦形成形が可能です。
- 仕様(組織含む)
- 別途ご相談
技術
フィラメント・ワインディング(FW)
マンドレルに樹脂を含浸させたストランドを巻き付けてタンクやパイプ形状に成形します。
- CFRP高圧容器
- TSパイプ材(熱硬化性)
CFRP高圧容器
- CFRP高圧容器
-
MEOPで700気圧(70MPa)のように,周辺圧力よりも非常に高い圧力で気体あるいは液体を気密保持するよう設計された容器です。
水素貯蔵容器やロケットの燃料タンクなどに使われています。- 仕様(組織含む)
- 最大サイズ:Φ550 x L1,500 mm
TSパイプ材(熱硬化性)
- TSパイプ材(熱硬化性)
-
パイプなどの円筒形状であり配管や構造材として使われています。
- 仕様(組織含む)
- 最大内径:550mm
最小内径:10mm
長さ:1,500mm
技術
AFP成形
ロボットに装着したAFPヘッドとプリプレグテープを用いてテープレイアップを行う加工技術です。
加熱はレーザー方式を採用し、赤外線センサーで制御することにより安定した加工品質を確保しています。
- テーラード・ブランク
- TPパイプ(熱可塑性)
テーラード・ブランク
- テーラード・ブランク
-
X-Yテーブル上に直接レイアップし形状物を作製したり、板状材料を補強する目的で部分的なレイアップが出来ます。
CFRTPは高価な材料ですがシュミレーションにより必要最小減の材料で最大の強度を出すことが可能となります。- 仕様(組織含む)
- 加工サイズ:1,000×2,000mm
TPパイプ(熱可塑性)
- TPパイプ(熱可塑性)
-
冶具や被加工物を回転させてレイアップすることにより、CFRTP製のパイプや異形中間財が出来ます。
配向角の強度シュミレーションをベースとした積層加工も可能です。- 仕様(組織含む)
- 加工サイズ:Φ700×3,000mm
042次加工
基材工程やPPG(プリプレグ)工程、PF(プリフォーム)工程で作製した種々の材料について、お客さまのご要望に応じた形状や状態に加工を行うための工程です。
技術
WJ加工
音速を超える超高圧水を生成・噴射し、混入した研磨材の粒子で材料を切削します。
あらゆる材質のものを切断加工することができますが、弊社では特に機械加工の難しいCFRTPにおいてもこれに特化したアルゴリズムを採用することにより高精度、高品質の加工を実現しています。
技術
スリット加工
細幅スリットによるテープ化を行う工程です。
数種のカット方式から製品に適した工程を選定し対応いたします。